【超初心者向け】編み物とは?【種類・必要なものを簡単に解説】

「編み物がしたい!!」と思った方、いざ始めてみようと思うと何から始めれば良いのか分からなくて困ってしまいますよね。
そんな方向けにまずは編み物の種類と、それぞれの編み方に必要なものを簡単に解説していきます!
この記事を読むことによって、編み物の全体像がつかめるようになります。
ぜひご一読ください。
ちなみに私は手編み糸メーカーに勤めて今年で15年。
糸の企画、生産、販売まで手掛け、自分で作品のデザインと制作もし、編み図を書いてデータ化までしています。
少しでも多くの方に編み物を楽しんでいただきたいという思いからこの記事を書いています。
編み物の種類

編み物には大きく分けて2つの編み方があります。
〇かぎ針編み
〇棒針編み
この2つです。
他にも「アフガン編み」がありますが、上記の2つに比べるとかなりマイナーになります。
(今回の記事では触れませんが、ご要望があれば特集します。)
編み物を始めるときにまず迷うのは「かぎ針編み」か「棒針編み」、どちらを選ぶかだと思います。
これからそれぞれの特徴をお伝えしますね。
自分ならどちらから始めようかな~と思いながら参考にしてみてください。
かぎ針編みとは
かぎ針編みとは、1本の編み針で編む編み方です。
このように先が「かぎ状」になった編み針で糸をひっかけて編みます。

編んでいる手の動きはこんな感じです。

<特徴>
・1本の針で片手で編む
・レースっぽい模様に向いている
・立体的な形を作るのに向いている(あみぐるみ、コサージュ、バッグなど)
・一目が大きいので比較的早く編み進むことができる
・たくさんの色を使う作品に向いている(モチーフつなぎ)
・丈夫な作品を作るのに向いている(バッグやマットなど)
かぎ針編みで作れる作品
かぎ針編みで作ることができる作品をざっとご紹介します。
先ほど挙げた特徴とも合わせながら見てみてください。
あみぐるみ



かぎ針編みでしか編めないものの代表的な作品はやはり「あみぐるみ」でしょう!
棒針編みでも編めますが、自由度がかなり低くなります。
モチーフつなぎ



たくさんの「モチーフ」(※モチーフとは中心から編み広げていく編み方)を編んで、ブランケットやストール、バッグなどさまざまなアイテムが作れます。
何色もの色を使ってカラフルに配色するのもモチーフつなぎの醍醐味です。
麦わら風のバッグや帽子



春夏シーズンに人気の麦わら風のバッグや帽子もかぎ針編みで編みます。
以上がかぎ針編みで編める主な作品の紹介となります。
かぎ針編みをするのに必要な材料と道具
かぎ針編みをするのに必要なものを簡単に解説していきます。

糸
かぎ針を編むのに適している糸は
・なるべくまっすぐな糸
・「撚り」が強めな糸
(「撚り」というのは糸と糸をねじり合わせることを言います。このねじりの回数が多いと「撚りが強い」ということになります)
となります。
避けたいのはフワフワとしたファンシーヤーンやモヘアの入った糸。
初心者さんは特に避けた方が無難です。
なぜなら編み目が見えづらいのと、編み間違えてほどく時にからまってしまうからです。
ラベルの「品質」欄に「モヘア」が入っているものはなるべく避けましょう。
道具

必要な道具は
①編み針
②毛糸用とじ針
③はさみ
④メジャー
順に見ていきましょう!
①編み針

先にも説明した通り、かぎ針編みは1本の針で片手で編みます。
写真のようにグリップが付いたものが編みやすくておすすめです。
それぞれの作品に適した号数(太さ)で編みましょう。
②毛糸用とじ針

編み物をするなら必ず必要なアイテムです。
仕上げの際、糸端を編み地の中に隠したり、パーツとパーツをくっつけるのに使います。
比較的安価で手に入ります。
こちらは100円均一のものでもそこまで差しさわりはないですよ。
ただ、ある程度糸の太さに合ったものを使うのが良いので、大・中・小3サイズくらいは揃えておいたほうが良いです。
③はさみ

切れれば何でも良いといえば、それまでなんですが…
出来れば編み物用のよく切れるハサミを用意してみましょう。
糸以外のものを切ると、切れ味が悪くなってしまうので、他のものは切らないようにしてください。
④メジャー

測れれば何でも良いのですが、定規よりはメジャーが良いですね。
棒針編みとは

次に棒針編みです。
棒針編みとは2本の竹串のような棒を使って、両手で編みます。
かぎ針編みとの大きな違いは、針の先に糸をひっかける「フック」がないところでしょうか。
このフックがないため、初心者の方はコツを掴むまでが難しいかもしれません。
編んでいる手の動きはこんな感じです。

一般的にかぎ針編みよりも棒針編みのほうが難しいと言われることが多いように感じますが、私はそうでもないと思います。
左利きの方や、小さなお子様はむしろ棒針編みのほうが向いているように感じます。
とはいえ好みの問題も大きいですし、個人差もあるのですが。
<特徴>
・2本の針で両手で編む
・既製品のようなセーターを編むのに向いている
・やわらかい編み地を編むのに向いている
・靴下や手袋が編める
・フワフワやモコモコなどの形状変化のある糸も編むことができる
・バッグなど強度が必要なアイテムを作るのには不向き
棒針編みで編める作品
棒針編みで作ることができる作品をざっとご紹介します。
「メリヤス編み」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、基本的にはこのような見た目の編み方がベースになります。

先ほど挙げた特徴とも合わせながら見てみてください。
既製品にあるようなセーター

弊社の商品で参考になる作品数があまりないのですが、ユニクロにあるようなセーターといえば分かりやすいでしょうか。
編み込み模様


このような編み込み模様も棒針編みならではです。
アラン模様



伝統的なアラン模様が編めるのも棒針編みです。
(かぎ針編みで編む方法もありますが、棒針編みで編むのが一般的です)
ソックス

手編みのソックスも棒針編みならではです。
(かぎ針編みでも編めますが、棒針編みで編むのが一般的です)
以上が棒針編みで編める主な作品の紹介となります。
棒針編みをするのに必要な材料と道具
棒針編みをするのに必要なものを簡単に解説していきます。

糸
棒針はかぎ針に比べて比較的どんな形状の糸でも編むことができます。
ただ、かぎ針用に開発された糸は避けたほうが良いでしょう。
「撚りが強い糸」というのは、かぎ針編みで繊細なレース模様を編むために作られた糸になります。
「レース糸」とラベルに書かれているものは棒針編みには不向きです。
道具
必要な道具はかぎ針編みと同じです。
①編み針
②毛糸用とじ針
③はさみ
④メジャー
その他に、先ほど紹介した「アラン模様」を編むには「なわあみ針」が必要となります。

かぎ針編みで使う編み針の形状は「グリップ」があるかないか、の2タイプしかありません。
一方、棒針編みで使う編み針は、用途によって形状が変わってきます。
大きく分けて3タイプある形状を簡単にご紹介します。
玉付2本針

針の片側が玉になっています。
マフラーなど「平ら」な編み地を編むのに使います。
4本針、もしくは5本針

針の両方がとがっています。
帽子や靴下など「筒状」の編み地を編むのに使います。
輪針
2本の針が、コードでつながっています。
「平ら」「筒状」両方の編み地を編むことができる万能タイプ。
ただ、手で持つ部分が短く、コードの長さもさまざまで選ぶのが難しいため、初心者さんにはあまりおすすめしません。
以上、3つのタイプの棒針をご紹介しました。
こんなにたくさんのタイプがあると初心者さんは混乱されると思いますが、慣れてくるとどの針を使えば良いか分かってくるので心配いりません!!
迷ったときはお店の方や、メーカーにお気軽に問い合わせしてみてください。
最後に
編み物の代表的な技法である「かぎ針編み」と「棒針編み」の特徴を、作品例・材料・道具とともにお伝えしました。
これから編み物を始めたいと思っている方に、それぞれの違いが伝わっていると良いなと思います。
編み物を始めたいという方におすすめのロードマップをご用意しています。
是非ご覧ください。
»編み物初心者さんのためのロードマップ【かぎ針編】
»編み物初心者さんのためのロードマップ【棒針編】